eye cue rew see interview Part2


2013年、ベースの須貝彩子を大胆にメイン・ボーカルとしてフューチャーしたガールズ・ポップアルバム『A.Y.A』をリリース。さらに2014年に入ると同時にメロウ感と季節感を織り交ぜたシューゲイズサウンドをコンパイルしたライブ会場限定盤『White Loud』を挟みつつ、この9月に早くもフルアルバムを早くも完成させ、ここにきてますます勢いの止まらないPLASTIC GIRL IN CLOSET。

コンスタントにアルバムをリリースするだけでなく、ツアーを中心にライブ本数を着々と重ねていく中で(Spiral Lifeの石田ショーキチ氏との競演ではSpiral Lifeのカバーも!)、リスナーからの注目もますます高まっている彼ら。プラガファンが続々と増えていく中、新作にして今の彼らのベスト作ともいえる 5thアルバム『eye cue rew see』リリースにあたり、この度、ロングインタビューを敢行。

前編に続く今回の後編では『eye cue rew see』収録曲全曲に触れつつ、楽曲や歌詞、アレンジなどについてメンバーにたっぷりと話を伺っています。当インタビューを読むことで、アルバム『eye cue rew see』をより深く楽しんで聴いてもらえたら嬉しいです。

(インタビュー・構成 明山 真吾 〈Sunday Monday / ムクドリの会〉 )


1.NEW VIEW

–聴いた瞬間に今回のアルバムの世界観や光景をぱっと魅せてくれる曲だと思いました。「もともとアルバムタイトルになるかも」といっていた曲ということもあり思い入れが強さや重要度の高さから、この曲を1曲目に持ってきたのでしょうか?

高橋祐二〈Vocal/Guitar〉(以下、祐二)「今回のアルバムのテーマにも繋がるんですけど、曲単位で作っていって、あとでシンセの音とかサウンドの傾向とかでテーマ付けをしていく方なので。「NEW VIEW」はこのアルバムの中でいうと一番最初の曲…だよね」

津久井〈drums〉(以下、津久井)「初期の曲ですね」

祐二「この「NEW VIEW」と「FERRIS WHEEL NIGHT LIGHTS」が一番古い曲で。で、当時「FERRIS WHEEL NIGHT LIGHTS」のようなAORっぽい匂いのする曲ばかり聴いていましたね。そして「NEW VIEW」は結果的には全然違うものになったんですけどチルウェイブがやりたくて作ったんですけど」

–はい。

祐二「それで作っていくうちに、勢いやテンポが良くなって全然違う感じになっちゃったんですけど(笑) 以前は生楽器のストリングスの音とかを使っていたんですけど、この曲で使っているシンセの音が、本当にシンセっぽい音・エレクトロ・ミュージックっぽい、それこそチルウェイブで使いそうなシンセの音を使って、それが印象的だったんですよ。結果としてチルウェイブにならなかったんですけど(笑)、いい曲ができたなと思って。で、この曲ができたので後の曲もバランスが取りやすかったというか」

2.ERROR

–彩子さんのベースが全面に出た重心低めのサウンドに、祐二くんのウィスパーボイスが乗っかっていく恰好いい曲だと思います。曲は祐二くんが書いていると思うんですが、例えばアレンジ的なことで意識した点などありますか?

祐二「アレンジのことでいうと、一番はピアノの伴奏ですね。ライブとか練習でこの曲をやる時は普通にストロークすると思うんですけど、ピアノの「ポーン・ポーン」っていう音の伴奏とベースとドラムだけがAメロで前に出てくるんですが、その単音の「ポーン」って音の伸びをやりたくて(笑) で、この後の曲にもそれが続くんですけど。で、そのピアノの音の響きがすごく良くて。それでギターが入ってない分、ベースが前に出て。ドラムが重い感じでエイトビートを叩いて、ベースがルートをとにかくエイトで刻んで。シンプルで同じコードなんですけど、今までにないような感じにできたなあって思います」

3.STARRY STAIRWAY

4.TENNIS COURT

–「STARRY STAIRWAY」。2曲目の「ERROR」と変わって彩子さんがメインで歌ってますね。”青く光り放つ ココロに刺すナイフ”というフレーズなどが聴いていて耳に刺さってきました。で、ここまで3曲疾走感のある曲を並べていて。

祐二「うんうん」

津久井たかあき「話少し変わりますけど、曲の並べ方のことでいうと「COLOURS OF THE WORLD」を最後にしたの僕なんですよ」

祐二「ホントは中間に持ってくる予定で。A面B面で分けようって話をしていて。『A.Y.A』の時も前半エレクトロ・後半ネオアコみたいな感じで分けてたんですけど。そういう感じで今作も前半5曲ぐらいのところでノリが変わってくるので、6曲目あたりのB面の頭で「COLOURS OF THE WORLD」を入れようかって形を考えていたんですけど。そしたら津久井くんが「いやあー、「COLOURS OF THE WORLD」は最後だなって」

津久井「そんな感じだったっけ(笑)」

祐二「でも概ね、みんなそれでいいんじゃないかな、って。彼の提案がそのまま通った感じですね」

–要所要所を津久井くんが締めてるのを感じますね(笑) ところで4曲目「TENNIS COURT」。個人的に今作で一番グッとキたのがこの曲なんですけれども。

祐二「あー、そうですか。僕も一番好きな曲ですね(笑)」

–サウンド的には1曲目の「NEW VIEW」の時に話が出たチルウェイブぽいなーって思いました。WASHED OUT『Paracosm』とかのサウンドを通過したのかなって印象があって。

祐二「あー…、WASHED OUTっぽいですね、そういえば。あのキラキラキラとしたところとか。確かに(笑)」

–(笑)

祐二「チルウェイブを意識してる曲(「NEW VIEW」)の方が違う感じになってますね」

–逆にそういう方が曲を作る上で面白いんでしょうね。狙ったものが狙ったままだと、それ以上ではないですしね。で、ギターのノイズやストリングスなどが次第に高揚感を増していく様がいいですね。あと、この曲の歌詞は学生時代の自分の想いや経験とかを綴ったものなんですか?

祐二「いいことを聞いてくれました!」

–(笑)

祐二「この曲は「TENNIS COURT」って曲なんですけど、テニスコート(自体)は出てこないんですよ、テニスプレイヤーも出てきませんし。「TENNIS COURT」って曲名だと(3曲目の)「STARRY STAIRWAY」みたいな感じのクったリズムで明るい感じの曲でラケットを振るPVみたいなイメージを思い浮かべると思うんですけど」

–はい。

祐二「僕、高校の時に好きな女の子がテニス部だったんですよ」

一同 「大笑」

祐二「で、教室からテニスコートが見えたわけなんですけど。晴れたとも曇りともいえない日に霧雨が降っていて、その子がいたってわけでもないんですけど、テニスコートの前を部活やってる人たちが歩いていて。僕は3年生の時、ずっと窓際の後ろの席だったんですよ。で、校庭をずっと見てた時を書いた曲、ですね」

–自分も学生時代に教室の片隅で外を眺めていたタイプなんで、この曲の歌詞で描かれているシーンが目に浮かぶような感覚を覚えたんですけど、ここまで美しく描ききれるのってすごいなあって思いました。だからこの曲がよほど印象に残っているその”瞬間”を昔に書いた曲なのか、それとも思い返して最近に書いた曲なのかっていうのが気になったんですが。

祐二「完璧にこれは当時の自分への新曲ですね。最近ぱっと作りました。これは思い入れのある曲ですね。あと詞がすごく気に入ってます。すごくよく書けたなあって思ってます」

–津久井くんは祐二くんの書く歌詞についてはどう思いますか?

津久井「実際、演奏している時に聴こえてくるのはメロディが一番比重が高いんですね。単語とかフレーズって演奏中に全部を聴き取れてるとも思わないんですけど、例えば「STARRY STAIRWAY」の”青く光放つ~”など印象的だなってフレーズや「いいなっ」て思う瞬間はバシバシありますね」

–彩子さんは彼の書く歌詞を歌っていていかがですか?

須貝彩子〈Vocal/Bass〉(以下、彩子)「歌っている時は全然歌詞を意識しないで歌っていて」

一同 「笑」

彩子「でもCDができてから歌詞カードを食い入るようにみて、いいなって思ってます」

–自分もお二人が言ってることと共通して思うことがあって、プラガってそのままさらっと聴いても音や言葉の響きが気持ちよくていいし、でも歌詞カードを読んで聴いた時の別のよさもあって。じっくり歌詞をみながら聴くと例えば”狂気”とかって言葉などが使われていて、ドキッとするというか、ディープな世界が描かれているのが伝わってくる。

祐二「歌詞に関していうと、結構ラブストーリーとか青春っぽさが前に出ていると思うんですけど、それ自体を表現しようとして書いてるわけじゃなくて、その中にある黒いドロドロを表現する為にポップな表現をやりたいんですよね」

–津久井くんは祐二くんの描くその黒いドロドロについてどう思われますか?

津久井「その”黒い”のがなければ、自分はすぐに飽きてると思いますね。ふふふ」

5.E.Y.E

–この曲はプラガ流スタイルカウンシル風ダンスポップかな、なんて最初に聴いた時に思いました。この曲も曲の後半が広がりのあるアレンジで、そういった展開は今作のひとつの特徴なのかな、とも思いました。あと鍵盤が効果的に使われてますね。こういった曲は例えばUKロックだったり渋谷系が好きな影響からできるのでしょうか? それとも単にアレンジ的に幅を広げてるのでしょうか?

津久井「(祐二くんに向かって)この曲は最初からそっち方面をやろうとしていた曲じゃないんですか? 趣味の方の(傾向の)曲を…」

祐二「この曲は…、メンバーが聴いて絶対「いい」っていうだろうなー、と思って作った曲ですね(笑)」

一同「笑」

–外さないなーっていう(笑)

祐二「最初にメンバーに曲を聴かせてみた時に、人それぞれに好みはあると思うんですけど、大体この「E.Y.E」とか「FERRIS WHEEL NIGHT LIGHTS」とかこういう系の曲は好きだろうなー、っていう。割と○○風というのを狙ったというよりは、2人が好きそうな曲を書いたという感じですね」

6.CITRUS KISS

–4~5曲目が打ち込み色も強いナンバーで。で、アルバム中盤で雰囲気が変わって「CITRUS KISS」はかわいらしいギターポップ。カラフルな曲に彩子さんのボーカルが乗っかる中、だけど歌っている歌詞が”笑う髑髏の目 黒い節穴 割れたザクロを持って闇に佇む”という。ディープというか先ほど話に上がった黒い部分が見えますね

祐二「あまり具体的なことは言いませんが、この曲は後半は(歌詞が)結構ヘビーですね」

–そうですね。だからこういうヘビーな歌詞が彩子さんの声で歌われて、ポップな曲に乗っかっているそのバランスがすごく面白いと思います。あと先ほど挙げたフレーズとかスピッツの草野マサムネさんが綴る歌詞を思わせるなあ、とも思いました。

祐二「あー、そうですね。小・中学校の時にスピッツの『ハチミツ』前後の作品をよく聴いていたんですけど。やっぱりすごい歌詞じゃないですか? 衝撃を受けましたよね、それは」

7.VAMPIRE

–この曲は歌詞自体は少なくて”僕はバンパイア”というフレーズを繰り返す中、必要以上に説明的ではない歌詞ですね。逆にそれが歌詞カードをみながら、文字を追っかけていて曲を聴いていくといろいろイメージさせられるというか。個人的には例えば星新一のショートショートを読んだ時に近い感覚も覚えて面白いなあ、と。因みに”僕はバンパイア”というフレーズはどういったところから出てきたんですか?

祐二「あ、それは単純明快ですね。この曲は引きこもりの歌です(笑)」

一同「大笑」

–ああ、なるほど(笑)

祐二「夏なのに外に出ないオトコの歌ですね。僕が18ぐらいの時に専門学校の夏休みに一番くさっていたんですよ。その時の気持ちを歌っている曲です。それで、この歌詞ってカギ括弧がついているところが女のコの台詞になっているんですけど、ここを彩子が歌っていて。で、AメロサビAメロサビじゃなくて、前半を僕が歌って、後半を彩子が歌って。で、”笑うバンパイア”ってところは2人で歌ってっていう感じになっているんですけど。このカギ括弧の部分は完全にもう笑うバンパイアの空想の台詞ですね。女のコのことばっか考えているという」

–で、引きこもっているという(笑)

祐二「そういう時期ってあるよねー、っていう(笑)」

一同「笑」

–どちらかというと過去を思い返して書く歌詞の方が多いですか?

祐二「(自分が)中・高校生の頃に30代の人が歌っている青春を思い返した青春ソングを聴いた時に(本来なら)共感できるわけがないのにすごい沁みて聴いてたタイプなんですよ。体験してないはずなのにそういう曲ってすごく(聴き手の耳や気持ちに)入ってくるじゃないですか。だから自分は昔から割とこういう歌詞が多くて。ただ最近は自分が歳を重ねて年齢が追いついてきて、ちょっと実話が入ってきてる感じですね」

–歌詞に空想だけじゃないリアリティが付いてきてるということですね。

8.FERRIS WHEEL NIGHT LIGHTS

–この曲はプラガ流シティダンスポップって思って。「濡れた肌 なぞる指」「魅せる恋だ 映えるBGM だらしなく溺れて」といったフレーズを祐二くんの声で歌って聴こえてくるアダルト感・AOR感がすごく気持ちいい曲ですが、この曲はバンドのメンバーが共通で好きな曲のテイストですか?

祐二「この曲は(アルバム製作時の)バンドの気分を一番出してた感じですね。もう一年ぐらい前に作った曲ですけど。割とお洒落コードというか。いつもはあまりそういうコードって使わないんですけど、そういうコードの曲ばかりスタジオで音を合わせてやっていた頃の曲で。スタジオで音を合わせて、ぱっとできた曲ですね」

9.SAD DREAM

–BPM早めのエレクトロポップに「鋼鉄の狂気 まがい物にまかせた苛立ちだ」「感情のない僕らは機械だ!」というフレーズがすごく印象に残りました。因みに祐二くんは自分のことを感情のある方だと思いますか?

祐二「(自信満々に)すごい豊かですね」

一同「大笑」

–歌詞をみてみるとエクスクラメーションマークを使って断定型の箇所もあるんだけど、客観的というか俯瞰的な視点も伺えて。当然こういう曲を作ったり歌詞を書いているわけだから感性は豊かな人なのだろうとは思うのですが、感情の起伏ってある方なのかない方なのかっていうのが少し気になったのですが。

祐二「結構…、(感情の起伏は)ある方ですね(笑)」

–津久井くん・彩子さんはそういう祐二くんの近くにいて「面白いなあ」とか「迷惑だなあ」とかありますか?

津久井「(彩子さんに向かって)何かあります?」

彩子「気難しいよね?」

一同「笑」

祐二「あとこの曲に関していうと、小さい頃からずっと見ている夢があって。物心のついた小さい頃からほんとに何度も何度も見続けている夢なんですけど、それが基になっている感じですね。世界が滅びる系の夢なんですけど」

彩子「まだ見るんだ?」

祐二「今は見ないけど。で、(その夢が)現実になるんじゃないかって思って、小学校の頃すごく怖かったんですよ。で、その時期と初恋の時期がリンクしてて…」

–それはヤバいね、なんか…(苦笑)

祐二「で、頭の中がばーっとなっちゃってたんですよ。で、そういう時期の体験というか実話というか、小さい頃感じてた感情を(あえて)解りにくいように書いた曲ですね」

–解りにくく、というとそれをそのまま書くとどうなんでしょう?

祐二「そのまま書くと、面白くないですね(笑) 具体的すぎていえない感じですね」

10.AFTERDARK

–この曲は本来アルバムの最終曲というかラストナンバーとしてぴったりくるようなミドルチューンですね。曲が終わった後も余韻も残る感じで。光景が絵に浮かぶような歌詞でいいなあ、とも思ったんですが。

祐二「割と具体的ですよね、他の歌詞に比べると」

–そうですよね。だから、ダイレクトに言葉と曲が伝わってくると思いました。あと小説的な印象も覚えたのですが、小説などよく読んだりしますか

祐二「あー(しばし考える)」

津久井「(祐二くんに対して)好きな作家さんは?」

祐二「中村航さんの小説が好きですね(笑)」(*注:PLASTIC GIRL IN CLOSETは小説家・中村航氏とはアルバム紹介文を書いてもらったり、対談したりと交流があります)

一同「笑」

–その他の作家さんは?

祐二「うーん…。どうだろうなあ…。そんなに本は読まないですね」

–あ、読まない?

祐二「昔はそれこそ教科書に載るような人たちの本は読んでましたね。坂口安吾とか」

–うんうん。映画とかは?

祐二「あ、映画は結構観てましたね、一時期」

–歌詞とか言葉って、昔読んでた小説とかの影響から生まれてきているということはないですか?

祐二「どうなんですかね? やっぱり漫画・アニメ・映画・小説…(しばし熟考)。全部なんでしょうね(笑)」

–笑

祐二「これが強い、というのはないんですけど。なんでこのように固まったのかは判らないんですけど、割と自分ぶれてないなっていうか(笑)」

–歌詞などをみても表現が豊かなので、割と小さい時から本をすごく読んでたりするのかなあとか思ったんですが。

祐二「読んでないわけではないですけどね。読んでる人に比べたら、読んでない部類に入るのかなって感じです」

–「AFTERDARK」という曲タイトルをつけた理由を教えてもらえますか?

祐二「具体的に言っちゃうと、ベッドに入りながらFacebookを見ているオトコの話なんですよ」

彩子「へえ…」

祐二「で、Facebookって昔の同級生とかその学校の人とかがばーっと出てくるじゃないですか。それで「こういう人いたなあ」とか「あんなことあったなあ」とか思い出したりしますよね。それで何かが解決するとか何か気分が晴れるとかそういうことはないんですけど、もう忘れてしまったようなことを考えた時にちょっと前向きになれるような錯覚というか。そういうのをFacebookを見てて感じたんですよ(笑)」

一同「笑」

祐二「だから”青いライト見つめ だらけてるのにね”という歌詞は単純に携帯のことなんですけど。別に何かひとつ闇を抜けた、とかそういうわけじゃないんですけど。そういうくだらない感情的ななにか、という意味ですね」

–あー、なるほどねー。面白いですね、歌詞を書いた本人に話を聞くと(笑)

11.COLOURS OF THE WORLD

–さて本アルバムラストトラックである「COLOURS OF THE WORLD」。津久井くんがこの曲を最後にもってくるよう決めたと伺いましたが、自分もこの曲が最後にあるのがすごくいいなと思ったんですよ。

津久井「おおー、そうですよね(笑)」

一同「大笑」

–「AFTERDARK」が余韻残る曲なんだけど、その後に「COLOURS OF THE WORLD」がきて。裏のリードトラック的役割というか、1曲目の「NEW VIEW」にまた繋がるようなループ感というか。ワード的にも”さよならなんだって”とか”またね”などのフレーズが入ってるのもラストトラックとして合っているんじゃないのかな、とか。

津久井「おおー(笑)」


–勝手に感じたことを口走ってるだけなんですが(笑)

祐二「確かにそうですよね。全然意識してなかったですけど(笑)」

–歌詞でいうと”まるでこの世界は繰り返す夢みたいだ 嘘で この支配の中 笑う二人が言った「さよならなんだって」”というフレーズが非常に印象に残りました。このフレーズはどういうきっかけで生まれたんですか?

祐二「話が前後するんですけど、例えば「ERROR」の歌詞の”僕たちの過ち”って部分。「ERROR」という曲タイトルも間違いとか過ちってことじゃなくて、この世…三次元空間において、自分たちの存在が”ERROR”って意味なんですよ。自分たちの過ち、じゃなくて…」

–自分たちが”ERROR”だと。

祐二「自分たちがはみ出しているんだという意味の”ERROR”なんですよ。だから(この世の)システムや仕組み、それこそ”この支配の中”で、自分の力ではどうしようもならない世界っていっぱいあるじゃないですか。そんなことばっかりの地球上の中で、自分たちはなんて”ERRORなんだ”みたいな。そういう若気の思い込みみたいな想いって持つ人は持つじゃないですか、十代の頃とかって。そういったことが割とテーマになっているんですよ」

–はい。

祐二「だから本当に小さいことでいうと、中・高校生にとって三年後の春は必ず別れの春になるじゃないですか。若い時って、そういうどう抗っても避けられないことって多くて、それに対してちょっと抗いながらも受け入れるじゃないですか。その際の葛藤とかを「COLOURS OF THE WORLD」のこの歌詞の部分にものすごく含められたな、と思ってます。”誓いは無駄”とか身もふたもないこと言ってますけど(笑) ”痛みが今”とかどんなにか後悔するんだろうなーって思って「行けー」ってなってもダメな時はダメじゃないですか(笑) そういう目には見えないどうしようもない流れとか…」

–決まりとか…

祐二「…を十代の頃に感じたんですけど、そういうのを感じながら朝日とかを見てた時にすごいノイズ音楽を聴いてて。シューゲイザーとかじゃない「ビャーッ」とかっていうノイズを聴いてたんですけど。その時期に今のやりたいこと…、ノイズの中にとてつもない奇麗な音階があるみたいな、それがこの世界観を表した音に感じたんですよ。諦めの向こう側から聞こえる感じというか。そういうのがずっと残ったままあって…、こういう歌詞になったんですね(笑)」

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–最後となりますが、今まで伺ってきた以外でなにか話しておきたいこととかはありますか?

祐二「さきほどの歌詞の部分が一番言いたかったので、大丈夫です。大きな支配の中での若者の感情・若者特有の…」

–気分とか

祐二「そうですね。だから9月に『eye cue rew see』が出て、女子高生たちがわーわー言ってヘッドフォンで「COLOURS OF THE WORLD」を聴くことは…、まずないでしょうけども…」

–いやいや(笑)

祐二「でもそういう若い人たちに聴いてほしいなあ、って思いますね」

彩子「今、ツアーに向けて(音を)合わせてみたら、結構アレンジを変えたりしてライブ映えするんじゃないかな、って思っていて。CDも自信作ですけど、ライブも楽しみにしているのでツアーを観にきてほしいなあって思っています」

津久井「基本的にドラムは祐二さんのデモをもらってほぼ変えないで叩くんですけど、「FERRIS WHEEL NIGHT LIGHTS」のドラムがホント天才だなって思ってます。これのドラムヤバいです」

祐二「そうかあ(笑)」

津久井「俺、ホント感動しました」

祐二「えっ? (ドラムは)ズンパンズンパンじゃん?」

津久井「それだけじゃないですか。展開が変わっても、全部まったく一緒じゃないですか。すげえなって思って」 

祐二「うん」

津久井「感動しましたね。そのアイデアに」

祐二「うん」

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